はじめに
製造業に関して情報収集を行うと「製造業、やめとけ」といったワードがたくさん出てくると思います。
この記事では、製造業の裏側を、7年間製造業を経験している私が、全てお話しします。
結論から言うと、製造オペレーターはやめとけ!です。
製造業と一括りにしても、様々なため、選ぶ会社によって待遇が大きく変化します。
この記事では、製造業を3社渡り歩いてわかったことをお伝えしています。
あなたの今後のキャリアの参考にしてください。
製造業のオペレーターの現実とやめとけと言われる理由5選
製造業に現実について触れていきましょう。
製造業では厳しい環境下で仕事をしなければいけません。
例えば以下のようなことが日常的にあります。
- 長時間勤務、長時間残業変則勤務の常態化
- 仕事中ずっと立ちっぱなしの体力勝負
- ただの単純作業だけではない
- パワハラが当たり前に存在する
- 将来が見えず、潰しがきかない
人それぞれ意見はありますが、私個人の意見としては
製造業で働くことは問題ない
製造オペレーターとして働き続けることはやめておけ!
これです。
製造業では様々な職種があり、今後も必要とされ続けると思います。
品質管理や生産管理、設備管理などの職種は、別の工場でも必要とされる事が多く、求人情報も多い職種です。
これらの職種に部署異動などができるのであれば問題ありませんが、製造オペレーターからの異動は難しい場合がかなり多く、総合職採用でなければ絶望的です。
まずは社内規定の確認や制度の確認を行い、異動が可能かを確認しておきましょう。
異動の条件なども合わせて確認しておきましょう。
異動ができないようであれば、あなたが製造オペレーターで採用されている場合は、転職の準備を進めておきましょう。
製造オペレーターは、今後、AI化や自動化が進むことで将来的になくなる可能性が高い仕事です。
また、変則的な勤務が多く、コスト削減のためにも3交代の導入や、ボーナスのカット、休日の削減などの福利厚生の改悪のリスクもあります。
近年では、会社の分社化や、製造部門の切り離し、吸収合併などが行われており、そのタイミングに合わせて待遇を一気に悪くするような事案が多く発生しているため、他人事ではありません。
あなたの人生を揺るがす恐れもあるので、できる限り早めに転職できるように準備を進めておきましょう。
長時間勤務、長時間残業、変則勤務の常態化
変則勤務がある場合が多い
製造業では、多くの場合変則勤務が導入されています。
変則勤務とは、2交代、3交代などの勤務時間が週替わりや日替わりで入れ替わる勤務のことです。
通常の企業であれば
09:00から18:00
と言った勤務時間がずっと続くことが一般的ですが、製造業ではこの時間帯で働ける工場は少ないです。
転職エージェントなどに確認してもこの条件で探すと求人数が一気に減ります。
製造業の場合は
08:00から16:00
16:00から00:00
00:00から08:00
といった変則的な勤務時間を採用している場合が多く、1週間で勤務時間をローテーションしながら勤務することが多いです。
一部の企業では、時差出勤や12時間交代などの変則勤務を導入している企業もあります。
時差の場合、生活サイクルが乱れやすくなります。
12時間交代の場合は、長時間勤務と夜勤、日勤が交互にくるため、体力面で厳しく思う事もあります。
このような変則的な労働時間に、柔軟に対応する必要があり、体力勝負となります。
工場で長く働いている人は、勤務時間と自分の体内時計を同調する能力が優れている人が多いです。
このような体力に自信がある人ならば、変則勤務の環境に飛び込む事もできますが、対応し切れる自信がなければやめておく事をお勧めします。
長時間勤務や残業がある
先ほど説明した通り、変則勤務が導入されている以上、24時間工場は稼働しています。
交代の作業員が来た後、すぐに帰宅することができる環境であれば、残業時間は抑制されて働きやすい環境であると思いますが、実際は設備のトラブル対応に追われて、帰れなくなることが多くあります。
また、欠員が出た場合、前の勤務時間の作業員を次の時間帯まで引っ張り、なんとか製造を回すと言うことも発生する事があり、勤務時間が長くなります。
このようなことから、長時間勤務が発生しやすく、残業が多くなり、体力面や精神面でかなりキツく感じる人が多いです。
仕事中ずっと立ちっぱなしの体力勝負
工場での作業は立ち仕事である場合が多いです。
体力がなければ続けることができません。
3ヶ月程度働くことで体が慣れるので、若いうちは、大きな問題ではないと考えることでしょう。
この仕事を40年続けないといけないとすると
今体力に自信があっても、今後も続けることができるか判断することはできませんよね?
入社してから、退社するまで、生涯製造オペレーターのままなのかどうかは、よく確認しておいてください。
キャリアチェンジやキャリアアップの機会が少ない場合や、そもそもそのような機会がない会社の場合は、別の会社を検討するか、職種自体を見直す方がいいでしょう。
ただの単純作業だけではない
製造オペレーターといっても、ただの単純作業をし続ければいいわけではありません。
一人で黙々と作業したい人が製造オペレーターになった場合に、思った以上に他部署とコミュニケーションが必要になって、思っていたのと違うと言うことが多くあるので、こちらでお話ししておきます。
製造オペレーターの仕事内容は以下の通りです。
- 製造業務
- 設備トラブル対応
- 設備メンテナンス
- 作業手順書の作成と改訂
- 定期修理にかかる費用の見積もり
- 消耗品、必要な備品の購入
- 他部署への試験の依頼
- 他部署からの指摘事項への対応
- 監査指摘に対する対応
- 業者の誘導と対応
- etc…
かなり仕事の幅が広く、覚えるのに時間がかかります。
また、他部署や業者、販売元などの監査といった対応業務などもあり、思っている以上にコミュニケーション力が必要になる場合があります。
人と関わるのを避けたくて、工場を選ぶ場合は注意が必要です。
入社前にどのような業務が多いのか、どのような関わりがあるのかなどを確認しておきましょう。
またこれらの業務は、メイン業務ではなくサブといった位置付けになるため、メインの製造業務が終わった後にこれらの業務に取り掛かることになります。
この場合、製造計画に余裕がないような企業の場合ですと、勤務時間後に行うことになり、全て残業になります。
多くの企業では、残業時間短縮に向けた取り組みが行われている事がありますが、残念ながら、その意識は現場までは届いていません。
仕事が非常に多いため、効率よく仕事をこなせる力が必要になる事があると覚えておいてください。
パワハラが当たり前に存在する
工場では、会社によりますが、特定の人に業務が集中する事が多くあります。
あの人しかこの作業をできない
そのため、その人がどんなに理不尽なハラスメントをする人であったとしても、会社はその人を守ったり、役職をつけたりします。
やめないように囲い込みをすることが目的です。
こうなると、その人の言うことはなんでもまかり通る環境ができてしまい、理不尽な八つ当たりや、無駄な業務の押し付け、罵倒などが起きやすくなります。
この状況のせいで退職者が多く、常に人手不足になっている企業が多いため、注意が必要です。
製造オペレーターは将来が見えず、潰しがきかない
製造オペレーターの懸念がここです!
転職市場では、即戦力を求められます。
製造オペレーターは、ほとんどの場合、即戦力として活躍できません。
なぜなら
会社によってやり方は違う
会社によって設備は違う
からです!
こんなこと当たり前でしょ!
そう思われるかもしれませんが、製造オペレーターは、営業などに比べると汎用性がありません。
営業の場合、売る商品が変わるため、今までうまくいっていたやり方を応用すれば、活躍できるでしょう。
オペレーターの場合、使う機械が違えば、使い方を覚えなければいけませんし、マニュアルや記録の記入方法も全く違います。
会社によっては、マニュアルが整備されておらず
なんて教育をしている会社がいまだにあります。
正直に言うと、中途採用でも、新卒採用でも教育にかかるコストは同じなんです。
中途入社した人も、また1から覚え直しになる事が多いです。
30歳を超えたあたりから、製造オペレーターの求人は、高確率で書類審査で落とされます。
即戦力性を求めるために、リーダー経験やマネジメントスキル、その他特殊な資格を持っていない限り、書類通過すらできなくなる事があります。
私の場合は、100社程度、この理由で落とされた経験があります。
製造オペレーターとして長く働くと言うことは、他の会社に通用しなくなり、転職ができなくなるリスクがありますので、気をつけてください。
可能であれば、20代のうちに抜け出すか、リーダーとしての経験を積み、自分のスキルアップを図ることをお勧めします。
製造業の製造オペレーターはあなたに合っていますか?
ここまで製造業の裏側を書いてきました。
1つでも引っかかる事があるのであれば、違う業種を選ぶことをお勧めします。
特に、潰しが効かなくなると言う部分は、私自信が30歳を超えて製造オペレーターをしているときに、強く実感しました。
20代の時と比べて書類通過ができないどころか、転職エージェントに登録すらできない。
エージェントから相手にされず、かなり辛い経験をしたので、同じ経験をこの記事を読んでいるあなたにはしてほしくありません。
20代であれば業種を変える努力をする。
30代であれば新しいスキルかマネジメントをする。
私は30代でこの状況に陥った時に、転職エージェントを活用しつつ、新しいスキルを学びなんとか脱出する事ができました。
この記事では、転職エージェントの選び方を説明しています。
おすすめの転職エージェントも紹介していますので、ぜひ参考にしていただき、新しい環境への第一歩を踏み出してください。