製造業に転職したい!
製造業から転職したい!
このように考える人がこの記事に辿り着いてくれたと思います。
でも、インターネットで検索したときに、以下のようなワードが出てきて不安になった人も多いと思います。
「製造業 やめとけ」
「製造業 クソ」
このような否定的な検索結果がよく目に入り、本当に製造業は避けるべきなのかどうか心配になりますよね。
本当に製造業はやめとけと思われているのか?
製造業で7年間働く中で見えてきた真実と、この分野に本当に向いている人の特徴について、私が体験したことをもとにお話しします。
製造業はやめとけと言われる本当の理由を5つピックアップ
まずはじめに、製造業やめとけと言われる理由についてお話ししていきます。
製造業はいいところも悪いところももちろんありますが、やめておけと言われる背景には、5つの共通課題があります。
今回は5つの課題に焦点を当ててお伝えしていきます。
- 生活リズムが不安定になりやすい
- コミュニケーションが取りづらい
- やりがいが感じられない
- 工場勤務ではスキルが身につけられない
- 職場の異動で転勤になることが多い
これらの課題が原因で、製造業を離れ別の分野へ転職する人を多くみてきました。
しかし、これらの課題を認識し、上手に対処することで、製造業でも充実したキャリアを築くことが可能です。
これらの課題についてひとつ一つみていきましょう!
生活リズムが不安定になりやすい
工場での勤務は、常に製造優先になり、不規則なリズムになることが多いです。
最も良くあるパターンは、交代勤務や変則勤務と呼ばれる勤務パターンがあります。
従業員はこの不規則な勤務時間や体系に対応しながら勤務を行わなければいけません。
以下は一般的な例です。
- 24時間を3交代で分割し、昼夜逆転しながらの勤務
このパターンでは、体のリズムを整えるのが難しくなります。 - 出勤時間の段階的な変更
この変形型勤務は、日々の生活リズムを不安定にします。 - 休日が不定期
土日固定の休みではなく、4日働いた後1日休むなど、休日が不規則です。
など会社によって様々なパターンがあります。
このようなリズムで、製造に合わせて自分の勤務時間が変動するため、体調のリズムを取りづらくなりやすいです。
生活リズムが乱れ、結果として健康面への影響をもたらすこともあり得ます。
決まった時間に働き、定期的に休日を取りたい場合は、入社前に以下の項目を確認しておかないと後悔につながるかもしれません。
- 勤務シフトの具体的な内容
入社前にシフトの詳細を理解し、自分のライフスタイルに合っているかを確認してください。 - 勤務地による差異
同じ企業内でも、配属される工場や部署によって勤務体制が異なることがあります。転職エージェントや既存の従業員からの口コミを通じて、具体的な情報を収集しましょう。
事前にこれらの内容を確認しておき、自分に合った職場環境を見極めることが重要になってきます。
このような人は、工場勤務に入社する前に必ず確認をとっておきましょう。
また、同じ会社でも配属される部署や工場によって勤務体制が違うこともあるため、詳しい情報を口コミや転職エージェントを通じて調べておかないと後悔することになります。
必ず確認をしておきましょう。
コミュニケーションが取りづらい
工場での仕事は、コミュニケーション能力が必要なく、一人でコツコツ働ける環境があると良く言われています。
これは、ライン作業でのイメージがかなり強いです。
工場での働き方は、ライン作業ではありません。
次のパターンの製造現場が存在していることを忘れないでください。
コミュニケーションが苦手な人が多いとされる工場環境では、意外にもコミュニケーション能力が求められることが多いです。
チームでの作業や、他の部署と連携をとりながら作業を進めること。
これらが必要です。
これらの能力がない人が多く所属している現場では、作業の指示がうまくできなくて、まともに仕事を教えてもらえない、パワハラが横行している、チームワークがうまく取れず効率が悪いなどの問題点があることが多いです。
この点を覚えておきましょう。
可能であれば自身のコミュニケーション能力の向上を図るなどして、能力を底上げしておくことも有効な手段です。
やりがいが感じられない
工場勤務の仕事内容は、本当にやりがいがありません。
業務を工夫してやりがいを感じられるように努力をしていても
毎日毎日同じことの繰り返しで、次々と製造が入るため終わりがありません。
入社する前には、同じことによるルーティンワークが続くと思っていた方がいいと思います。
しかし、仕事を進めていく中で自分なりの早くできる方法や、効率よく動くタイムスケジュールなどを思いつき、実行していくようになれると少し楽しくなってきます、
入社してすぐに楽しく製造の仕事に関わることができるわけではありませんが、日々小さな改善点や工夫を積み重ねることで満足感を高めて仕事を行えるようになっていきますがそこまでの道のりが大変ではあることを覚えておきましょう。
工場勤務ではスキルを身に付けにくい
工場勤務で特に製造ラインに配属された場合は、スキルが身につきにくいです。
日々の業務をこなしていくだけでは、大きな成長は見込めない場合が多いです。
その会社では通じるスキルは身につくが、他の会社には通用しなくなる
ということが起こります。
どういうことかと言いますと、製造現場では基本的に機械を使いながら作業を進めていきます。
その機械というものが会社によって違い、最新鋭の設備を使っているところもあれば、骨董品のような機械を使っているような企業もあります。
そのため、製造業での経験があっても、転職した先の企業にある機械の使い方は知らないので、転職したらほぼ初心者になってしまいます。
このようなことから、スキルは身につけにくい場合が多くあるため、働き方に工夫をしておかないと転職市場で通用しなくなります。
今後のキャリアを見据えて、資格やスキルを取得していくことを前提に働いていかないと、転職市場での価値は低下してしまい、転職がうまく進まないことになりかねないので注意が必要です。
職場の異動で転勤になることが多い
製造業では、割と頻繁に部署異動や工場の異動が発生します。
そのときに、工場は全国の様々な場所に配置されているため、全国的な転勤を余儀なくされることがあります。
大阪から福岡、福岡から北海道
このような大きな異動も、あり得ます。
また、異動の通知が1か月前に急に言い渡されて、準備してすぐに転勤ということもあります。
最近では、工場の買収や吸収合併といった勤務地だけでなく、会社自体が変わってしまうことも珍しくありません。
こうなると・・・
など様々な条件が変わってしまい、転職したのと同じくらい環境が変わることも多いです。
このような場合もあると想定して、入社する会社の工場の配置などは確認しておきましょう。
このように製造業での勤務は、
- 生活リズムが不安定になりやすい
- コミュニケーションが取りづらい
- やりがいが感じられない
- 工場勤務ではスキルが身につけられない
- 職場の異動で転勤になることが多い
この5つの特徴を持っており、すべての人におすすめできる環境ではありません。
工場勤務に興味がある人や、工場勤務から抜け出したい人も、自発的にスキルを獲得していかないと工場勤務だけを続けていては、転職市場での価値が低下するということを覚えておきましょう。
次からは、工場勤務に向いている人と、本当に向いていない人についてお伝えしていきます。
製造業に向いている人と製造業をやめておくべき人
ここまでは、製造業やめとけと言われることについて、お話ししてきました。
ここからは、製造業での勤務に向いている人とやめといた方がいい人について解説しています。
製造業に向いている人
- ひとりで黙々と作業に没頭できる人
- 体力に自信がある人
- とにかく早く稼ぎたい人
上記の項目に当てはまる人は製造業に向いている可能性があります。
製造業で働くことについて前向きに検討してもいいでしょう!
製造業に向いていない人
- 仕事に華やかさややりがいを求める人
- たくさんの人とコミュニケーションを取りながら仕事を進めたい人
- 昼夜逆転生活ができない人
この特徴を持つ人は製造業に向いていない可能性が高いです。
入社したらあまり楽しいと感じることができないかもしれません。
詳しくみていきましょう。
この特徴に当てはまる人は製造業に向いている人
ひとりで黙々と作業に没頭できる人
工場での作業はチームワークも重要ではありますが、個人の集中力と没頭する力が必要になることが重要になることがあります。
一つのことに没頭して打ち込んだ経験がある人にはお勧めできます。
例えば、趣味や以前の仕事のプロジェクトなどで一人で打ち込んだような経験があればそのような経験を活かしながら製造の業務に打ち込むことができるようになるかもしれません。
製造業で成功するためには、ひとりでの集中力と没頭が重要であると同時に、これらのスキルをチームの成功にも活かすことができます。
体力に自信がある人
製造業での仕事は体力が必要な場合が多くあります。
例えば
製造業の仕事では、このような業務が多くあります。
もし体力に自信がない場合は、これらの環境に耐えられるように、トレーニングなどを取り入れて体力をつけることも必要です。
ランニングや、ウォーキング
簡単なことからでも大丈夫なので、体を動かすことから始めてみてください。
仕事の中で体を動かす習慣が得られることは、健康的な日々を送ることにも繋がりますので悪くはありません。
体が重要な資本となる仕事になりますので、体力を活かして製造業で活躍したいという日には絶好の機会です。
体力に自信がある人は、製造業へ是非チャレンジしてみてください!
とにかく早く稼ぎたい人
稼げる仕事というと歩合制の営業などが当てはまる場合が多いですが、製造業にも意外と見過ごされている収入アップの機会があります。
各種手当や福利厚生などが充実しており、実は製造業もかなり稼ぎやすいです。
交代勤務による、夜勤手当
残業手当
休日出勤時の手当
寮や社宅が格安もしくは無料
このように、手当や福利厚生がしっかりとしていることから、思っている以上に稼ぐことができます。
夜勤の手当や休日出勤の手当などは、思った以上につくことがあり、私も1ヶ月で10万円以上の手当がついていることもあります。
新卒で入社した人で、年収400万円で、家賃は1万円で社宅に入っています。
社宅は入社後10年か結婚するまで住むことができます。
このような手当が充実している会社が多くあるため、安定して稼ぎ続けることができるため、長期的にキャリアを積み上げたい人にはお勧めできる環境です。
歩合制の仕事と違い、安定して稼ぐことができるという大きな特徴がありますので、早く稼ぎたいけど、完全歩合はなんか怖いと思っている人は、製造業を考えてみることもいいかもしれません。
製造業は、安定したキャリアを築くための選択肢としては、かなり優れています。
この特徴に当てはまる人は製造業をやめとけ
仕事に華やかさややりがいを求める人
綺麗なオフィスで華やかな仕事がしたい人
やりがいがあり、バリバリ仕事をこなしたい人
TVで見るような環境で働きたい人
このような人に製造の仕事は向いていないことが多いです。
仕事は地味で一人で黙々とすることが多くあり、やりがいは少ない場合が多く騒音や、寒暖差などに悩まされることもあります。
定められた作業着で仕事をしなければいけませんので、華やかな部分はほとんどありません。
TVで見るようなおしゃれで華やかな環境は製造業ではほとんど見かけません。
製造業の魅力は、製品が完成するまでの過程に深く関わることができ、物を作ることへの達成感が得られるということが一番の魅力です。
この思いに共感できない場合は、満足して製造の現場で働くことはできないのかもしれません。
たくさんの人とコミュニケーションを取りながら働きたい人
社内の人や社外の人とたくさんコミュニケーションを取りたい人
仕事を通じて社交性を磨きたい人
自分の顔を広げて将来起業したい人
このような人にはあまりお勧めできません。
理由は、製造現場での仕事の場合は、基本的に社内の人との交流がメインになります。
そのため、社外の人との人脈作りなどはあまり期待できません。
同じ人と同じ作業を毎日行う
これが基本の仕事ですので、コミュニケーションを行いながら仕事をしたい人にはかなり物足りなく感じてしまうことでしょう。
昼夜逆転生活ができない人
交代勤務
時差勤務
このような勤務体系が製造現場では一般的な勤務体系で、ここに適応できるかどうかが、製造業でうまくやれるかどうかに関わります。
製造優先の勤務体制になる場合が多く、仕事を選ぶ際には重要なポイントになるので注意しておきましょう。
平日の決まった時間に趣味の予定を入れたい人には不向きではありますが、夜勤の日の日中は、役所での手続きができたり、時間を有効的に使うことができるいい側面もあります。
製造業での勤務体系は、不規則な勤務時間を含むことがありますが、これに適応することで、キャリアにおける新たな可能性を開くことができます。
ここにどうしても対応できない方は、交代勤務のない工場を探すか、それ以外の仕事を選ぶべきでしょう。
将来性を考えたときにやめとくべき製造業の職種とは?
製造オペレーター
ライン工
これらの仕事については、今後AIの代替などが懸念されるため避けるべきかもしれません。
自動化やAIを活用といった事案は、今はじまりつつある環境であり、莫大な費用がかかるためまだまだ導入は進んでいないのが現状ではありますが、注意が必要な事案ではあります。
また、製造部門だけの切り離し、売却といった企業の動きも多くありますので、入社した会社が丸ごと別の会社に変わってしまい、待遇が悪化してしまうこともありますし、実際に経験しました。
このようなことになると
全ての社内システムの更新
大量の離職者の発生
仕事の進め方に大幅な変更
これらの事案が発生し、通常の製造業務に加えて、手順の制定、社内システムの導入業務などイレギュラーな仕事が増えて残業などが発生します。
それに加えて離職者も増えて業務負荷がかかり、悪いスパイラルに入ります。
今後このような事案が増えていくことでの業務負荷がかかることを考えるとあまりいい選択肢ではないかもしれません。
しかしながら、業務効率化プロジェクトやAI化ぬむけた動きに積極的に関わりたい人にはチャンスがあります。
これから必要になる業務ですし、何よりも設備の導入経験を得ることができます。
この経験は、どこの工場に行っても重宝される経験になりますので、未来のキャリアを切り開く一歩になるでしょう。
製造業から抜け出したい人や製造業に入りたい人におすすめできる転職エージェントの探し方
転職サイトや転職エージェントの探し方については、別の記事を用意しました。
これらの記事を参考にしながら、実際に転職エージェントを見つけてみてください。
まとめ
ここまで読んでいただきありがとうございました。
製造業やめとけと言われる理由や製造業に向いている人、向いていない人についてをまとめて解説してきました。
全ての仕事に言えることではありますが、人には向き不向きがあります。
製造業での仕事に関しても、これらは例外ではありません。
周りの意見に左右されずに自分のやりたいと思った方向に進んでみてください。
転職が一般的になりつつある環境ですので、やり方さえ間違いなければ、やり直しはできます。
新しいことにチャレンジして、新しい一歩を踏み出してみましょう!